筆文字アート「道を拓く」

 

今日の筆文字は「道を拓(ひら)く」

この「拓く」という字を初めて知ったのは、
小学校五、六年生の頃でした。

その年の学年のスローガンが「拓く」だったのです。

 

「拓く」の文字は、未開拓の土地やなどを開拓する時に使われます。

辞書には「開く」と載っています。

ひら・く【開く】
(「拓く」とも書く)開墾する。開発する。
出典元:広辞苑

 

訓読みの「ひら・く」は、常用漢字に入っていない漢字です。
(音読みの「タク」は常用漢字)

 

当時は、”未来を自分で切りひらいていこう”という
希望に満ちた意味でスローガンを(たぶん先生方が)決めたのでしょうね。

国語の先生(初老でちょっと渋めな先生でした)が、
「僕の前に道はない僕の後ろに道はできる」
というフレーズも一緒に教えてくれました。
(こちらは高村光太郎の詩「道程」の冒頭)

先生は当時の学年主任か何かで、
スローガンをイメージしたポスター作りの担当をしていました。
私はそのポスター作り班にいて、休みを返上して制作に励んだ覚えがあります。(絵が好きだったからね)

小学校を卒業して、中学校卒業の年。
その中学校に赴任してきた先生と約3年ぶりに再会しました。
書いてくれた卒業のメッセージは、

「あきら、忘れるな。「拓く」だぞ」

道無き道を行く。
自分の道、人生は自分で切り拓いていくもの。

大人になった今、なんて重たいテーマだったんだろうと
感慨深く思い出します……。

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この記事を書いた人

小説も書ける手書きスト、筆文字アーティストの桜月あゆみです。

カラー筆ペンを使った筆文字アートや、手書きチラシ等の制作。
短編〜長編の小説も書けます。

1984年生まれ、生まれも育ちも山梨県。現在は甲府市在住。
2012年 宅地建物取引主任者(現在は取引士)取得。
2014年 処女小説が審査員特別賞を受賞。
不動産営業を引退後、現在は主婦&筆文字作家として活動中。

2016年 筆文字(伝筆)初級講座受講、その後中級講座まで終了。
2019年 筆文字グッズ(お名前詩やネームタグ、アクセサリーなど)の制作販売を開始予定。

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