LINEスタンプ 方言監修って何をするの?

方言監修をしたキッカケ

「ネコトバ。甲州弁講座」は全40個入りのLINEスタンプ。

作者のともえさんがTwitterで
「他県の方言も作ってみたい」と
呟いているのを発見して

「それならばぜひ甲州弁は私に……!」
と名乗り出ました。

私は別に方言の専門家でもなんでもなく
ただの「普段から甲州弁を喋る人」です。笑

「ネコトバ」のファンでしたので
あのカワイイぶちねこのLINEスタンプ、
ぜひ甲州弁で作ってほしい!と思ってのことでした。

まずは言葉の選定

どんな言葉をスタンプにするかを打ち合わせしていきます。
まずは候補となる40個(以上)のアイデアを出します。
ポイントは

・LINEスタンプとして使いやすい日常的な言葉
・使用頻度は低くても、独特な言葉
・「〇〇弁」らしさのある表現
・それらの言葉のニュアンスをあらかじめ伝えておく

最初に私が出した案は、
スタンプとしての使いやすさを重視した
挨拶や日常の動作(寝る、食べる)などが多かったのですが、

相談をする中で
「方言辞書的な意味合いも持たせたい」
という意向を伺って
山梨独特の表現に差し替えました。

例えば……
「寝ろし」「食えし」は
「〜しろし(〜しなよ)」という意味が被っていて、
標準語に近い表現なので却下。

「えらい(疲れる、大変)」は
他県でも同じ表現があるそうなので
より甲州弁らしさのある「〜じゃんね」という表現を使った
「えらいじゃんね(大変だね)」に変更。

独特な言葉として
「無尽」という山梨特有の文化である
「定例飲み会」(要約なので詳細はググってください^^;)や
「おちんぶりかいちょ(拗ねないで)」は
使用頻度は低くなりますが、採用しました。

そして、言葉のニュアンスを伝えておくことが大事です。

例えば、

「いいさよぉ (いいよ)」※普通のOKよりも快諾する印象が強い
「わりぃじゃんねぇ (ありがとう)」※直訳すると「悪いですね〜」
「ぶちゃーっちめぇし (捨てちゃいなよ)」
 ※「ぶちゃーる」が「捨てる」 。普通の「捨てる」より少々荒っぽい雰囲気

こんな感じに注釈も入れると伝わりやすいかな、と思います。


自分でも方言の確認、勉強が必要

何気なく使っている言葉ですが、
いざ他県の人に説明しようとすると
なんと表現していいのか
わからない言葉が意外とあります。

「わにわにしちょ」の「わにわに」は
ニュアンスとして「ふざける、落ち着きのない様子」
という意味になりますが、

友人たちに「わにわに ってどういう意味?」と聞くと
「わにわに は わにわに ずら〜!」
という具合に、
その言葉でしか表現できない(しにくい)
ものに出くわしたりします。

困った時は、ネットや本でも調べます。

本では
五緒川 津平太 先生の
「キャン・ユー・スピーク 甲州弁?」シリーズを。
(県内で有名な甲州弁の本です)

うっち〜の甲州弁研究所 http://www.geocities.co.jp/gakubow_1/index.html
ウィキペズラ http://machikore.com/pezura/
これらのサイトを参考にさせていただきました。

意味や言葉の選定は
家族や友人知人に協力してもらいました!
ありがとうございます^^

イラストの確認

言葉の選定が終わると、
ともえさんがイラストラフを描いてくれます。

・言葉のニュアンスにキャラクターの動作、表情が合っているか
などを確認して、
イメージが違うものがあればお伝えします。

※今回は全てイメージ通りに仕上げてもらえたので
 こちらからの修正依頼はほぼありませんでした!
 ともえさんも独自に色々と調べてくださったのだと思います。

イラスト制作する際に
描いてほしい「ご当地もの」のリクエストをお伝えすると
織り交ぜて描いてくださいます!
信玄公、ほうとう、ワイン、桃など入れていただきました!

イラストが完成したら最終確認をして
あとはLINEの審査通過、販売開始を待つのみです!

方言講座シリーズ、次はあなたが監修を!

方言監修の作業について
だいたいお分かりいただけたでしょうか。

「スタンプにしたい方言を選んだだけじゃん!」
ええ、そうです、ほとんどその作業だけです。笑

それだけで、愛すべき地元の方言を使った
素敵なスタンプを作っていただけるんですよ!!

現在も引き続き、方言監修希望者を
募っていらっしゃいます。
(記事執筆時点。要確認のこと)

「個人事業主やアーティストの方」
「何か宣伝したい活動をされている方」

に監修をしていただき、
LINEスタンプ販売後、
その方(あるいは団体)を
全力でご紹介(宣伝告知)する…
という企画にしたいと考えています。

方言LINEスタンプ新作!「ネコトバ。甲州弁講座」販売開始しました



私もこんな素敵な紹介記事(似顔絵まで!!)を
書いていただきました!
筆文字アーティスト・桜月あゆみさん(LINEスタンプ甲州弁監修/山梨県出身在住)

ともえさんはライター業もされているので
文章も読みやすくて素晴らしいのです。


「我こそは!」「ぜひ〇〇弁を!!」
という方は
ともえさんにお声掛けしてみてくださいね!

そして監修をする際には、
誠実なやり取りはもちろん、
その後の宣伝活動なども頑張りましょう!
(微力ながら私もコツコツ宣伝します!!)


今回は本当に素敵な経験をさせていただきました。
ともえさん、ありがとうございました!
今後ともよろしくお願いします。

巴さんのブログ http://nekotoba.jugem.jp

https://palicosp.com


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この記事を書いた人

小説も書ける手書きスト、筆文字アーティストの桜月あゆみです。

カラー筆ペンを使った筆文字アートや、手書きチラシ等の制作。
短編〜長編の小説も書けます。

1984年生まれ、生まれも育ちも山梨県。現在は甲府市在住。
2012年 宅地建物取引主任者(現在は取引士)取得。
2014年 処女小説が審査員特別賞を受賞。
不動産営業を引退後、現在は主婦&筆文字作家として活動中。

2016年 筆文字(伝筆)初級講座受講、その後中級講座まで終了。
2019年 筆文字グッズ(お名前詩やネームタグ、アクセサリーなど)の制作販売を開始予定。

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